このサイトでは乳がん(乳ガン・乳癌)のセルフチェック(自己検査)や乳がん検診、画像診断(マンモグラフィ・超音波・X線・CT・MRI)、症状、治療、クラス、ステージ別手術について
情報提供しています。
乳がんのシコリや月経の周期によって変化がなく、乳房にえくぼ状のくぼみがある場合は乳ガンの可能性が高いといえます。良性の乳腺症との区別が難しく、大きくなると痛みを生じる場合もありますが、発生部位や広がりの程度によって症状が異なり、発見が難しいものもあります。
乳房のしこり![]() |
乳がんは5mmぐらいから1cmぐらいの大きさになると、自分で注意深く触るとわかるしこりになります。しかし、シコリがあるからといってすべてが乳がんであるというわけではありません。 痛みのあるしこりのほとんどは「乳腺症」です。しかし、乳がんも大きくなると痛みを伴うことが多くなります。また、わきの下にできるしこりは、リンパの腫れであることが多く、そのほとんどが「良性」です。しかし、「潜在性乳がん」といって、臨床的には異常が認められなくても、乳ガンがわきの下のリンパ節に転移している場合があります。この癌は、乳腺内に発生した癌細胞の増殖よりも転移部位での増殖が速いのが特徴です。MRIなどの画像診断で発見されることが多くあります。 |
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乳房のえくぼなど 皮膚の変化 ![]() |
乳がんが乳房の皮膚の近くに達すると、えくぼのようなくぼみができたり、皮膚が赤く腫れたりします。乳房のシコリが明らかではなく、乳房表面の皮膚がオレンジの皮のように赤くなり、痛みや熱感を伴う場合、「炎症性乳がん」と呼びます。炎症性乳癌がこのような外観を呈するのは、乳がん細胞が皮膚のリンパ管の中に詰まっているためであり、それだけ炎症性乳がんは全身的な転移をきたしやすい病態です。 |
乳房の近傍の リンパ節の腫れ ![]() |
乳がんは乳房の近傍にあるリンパ節、すなわちわきの下のリンパ節(腋窩リンパ節)、胸骨のそばのリンパ節(内胸リンパ節)や鎖骨の上下のリンパ節(鎖骨上リンパ節、鎖骨下リンパ節)に転移をきたしやすく、これらのリンパ節を「領域リンパ節」と呼びます。領域リンパ節が大きくなってくるとリンパ液の流れがせき止められて腕がむくんできたり、腕に向かう神経を圧迫して腕のしびれをきたしたりすることがあります。 |
遠隔転移の症状![]() |
転移した臓器によって症状は違いますし、症状が全くないこともあります。領域リンパ節以外のリンパ節が腫れている場合は、遠隔リンパ節転移といい、他臓器への転移と同様に扱われます。腰、背中、肩の痛みなどが持続する場合は骨転移が疑われ、荷重がかかる部位にできた場合には骨折を起こす危険もあります(病的骨折)。肺転移の場合は咳が出たり、息が苦しくなることがあります。肝臓の転移は症状が出にくいですが、肝臓が大きくなると腹部が張ったり、食欲がなくなることもあり、痛みや黄疸が出ることもあります。 |
乳腺に発生する腫瘍(しこり)にはいくつかのものがありますが、ここでは代表的な悪性と良性の腫瘍についてその症状の特徴をご説明します。